life is beautiful !

勝手な想像と思い重い

春になると愛を補給出来る戸塚担は幸せの塊なんだなと、今年も思いました。

 
 

宗介さんのことを書こうと思う。

つか作品は今回で4回目、熱海の入れ替え公演を数えると、5人のキャラクターを演じたわけだけど、私は宗介さん好きです。
 
正直何時も戸塚くん演じるところのキャラクター好きではなかったし、共感も出来ないダメな男ばかりで、原始女は太陽だったと言わんばかりの女性キャラの男らしに惚れているのですが、座長最高だった(トータルで見て)
 
 
大体が人はいつだって一人ぼっちなんだよって言われているような話が多いのだけど、今回の座長、とにかく愛に一生懸命。全く自分勝手な感じだけど、一生懸命だから応援したくなる。
これは出発の一郎ちゃんもそうだったかも。
あと高橋由美子さんの存在が素晴らしかった。
彼女以外の役者さんが演じたら上手く行かないのでは?って思うくらいはまり役でした。
失礼ながら由美子さんは昔から知ってる女性アイドル出身の方、演技力としては、可愛らしい方だな程度の知識や感想しか抱いていませんでした。
ところが本当にいい、若い座長を盛り立てて頑張っていたんだろう光景が容易に想像できる。
大卒で名家のお坊ちゃんで、自信家の宗介の頭をバコンと叩けるのは彼女しかなかっただろうし、本当にいい配役、ニッキ凄いなと思います。可愛らしくて、でも一生懸命でひたむきで、ちょっと馬鹿なレイコが素敵だった。
 
寝盗られ宗介のキャラクターは、みんな足りないピースを探していて、これ前に誰かが言っていたのですが、
「役者なんてやるうって言うやつは、まともなやつじゃない、まともなやつは普通の人生を歩む、普通の人生を歩めなかったやつだけが、役者になって、自分のかけた物を拾い集めてるんだ。バラバラに散らばった欠片が、多ければ多いほど、役者としては成功だし、多く拾い集めて不格好になった姿に人は引き付けられる。」
自分の全てをさらけ出し生活するなんて事は、なかなか出来ることじゃないし、表現を間違えると、悪い方向に行ってしまう。大体好奇心が人の何倍もあるから、いろいろなことに足を突っ込むんだって。こう聞くと、戸塚少年をジャニーズにぶち込んだお母さんのきもちがわかるような気がします。その好奇心や行動力をキチンとした方に向けさせるのに、芸事は最高ですものね。
 
 
ところで、劇中劇で、宗介たちは、下剃り宗介、寝盗られ宗介のお芝居をします。現実と劇中劇が入り込んだ、複雑な世界ですが、これが見事に表現されている。スーッと入っていく主役2人のかっこよさ色っぽさ。
レイコの長い口上から始まるお芝居に、知らず知らずのうちに引き付けられます。この持っていき方が本当に見事。
下剃りの説明を始めると、下剃り宗介が、スーッと現れます。かっこいいです。晒しを巻いた肉体は鍛え上げられていて、筋肉や筋の一つ一つが美しい。私が美大の学生だったら、迷いなく造形美としての戸塚祥太に落ちるでしょう。
 
マイムで剃刀を研ぐ宗介、女に傅き蔑まれる職業なのに気品を感じる。それは彼が高貴な血を引いているからなのですが、多くの男を相手にしてきた女郎にもそれは感じられたのでしょう。
女親分役のレイコのかっこよさ、捕物の爽快感、派手に華麗に逃げる宗介のスター感、本当に最高すぎて、私の少ない語彙力じゃ表現しようもなく、ありがとう戸板倒し!っと叫びたくなる。
芸の事なら一座の中で右に出る人はない宗介だけれど、女心や人の心のわからなさは天下一品。いいとこあるとすれば愛だけはたんまりある、それが例え独りよがりでも。
それな彼を一座のみんなも大好きで。
 
劇中劇でも本筋でも、恋愛は芸の肥やしだと言います。
女をメロメロに出来ないような人に、客は付いてこないと、そして役者を大きくさせるために、贔屓筋は見返りを求めないのです。
この愛を宗介はなんとも不思議な形で手に入れようとします。
自らの生い立ちのせいで、歪んだ男女観を植え付けられ育ったため、素直に人が愛せない宗介。受容しながらも男にだらしがないレイコ。
本来ならレイコは嫌いな人種だとカテゴリーに入れるところでしょうが、彼女の芸にも愛の深さや気風にも惚れている宗介は、レイコを捨てることが出来ない。宗介や男を頼って生きるレイコと、レイコの愛を信じて生きる宗介の共依存の関係性がじつに生々しく、よくもこんな作品ジャニーズのアイドルにさせたもんだなと(褒めてます)
4作目にして、戸塚祥太の滲み出る男の色気を世間に醸し出してくれたニッキと松竹には、重ね重ね頭が上がりません。
 
いくら舞台は生物だと言っても、どうにかして円盤化出来ないのでしょうか、これはいまさらかも知れませんが、再演または映像化の要望を出さなくてはいけないと思います。宗介の女に対する扱いはクソだけど、男を下げてどう使用もないところを出す美学のような気もするので、全部宗介の言葉が事実だとも思わないようにしなくちゃ。宗介は3回も子供を堕胎させる人でなしなんだろうか、時代なんだろうか、そこだけは胸が痛むのです。
 
子供を産んだ女は魅力が落ちると思っているのであったら。世の中から、人間いなくなるよ本当に。
 
 
劇中劇の歩みと共に、座長の時間も過ぎていき、そして誰もいなくなったのかと思うと、彼の元に座員はまた集まってくる。
宗介の悲痛な叫びと共に、大ッ嫌いだった父親の死と、宗介の心の中の闇も消えていく。
叫べば叫ぶほど、彼が滑稽なほど切なく涙が出る。
リリィやノブオ座員のみんなの決断も、胸が苦しい。こんなにも北村宗介一座が恋しいのか、戸塚祥太の枯れた声を聞くたびに、不器用な彼の全力な演技に涙が出る。
人それぞれある、
でも戸塚くんはこういう地に足ついた作品が出来るっていう、凄い才能があると思う。
だからたくさんの著名人の方が見てくれていたこと、本当に良かったよね、男戸塚祥太の名前が広がりますようにと願っています。
 
最後にピンスポ当たって出てくるレイコ、本当に綺麗でした。
「正直が一番です!」
それがわかった座長は、幸せにならないはずなんかないだろうな。
 
 
 
大事なこと忘れてた!
ジミーちゃん
 
ジミーちゃん素晴らしかった、ラストジミーちゃんの落ちで泣いた戸塚担凄くいたんだよ(私調べ)
Twitterにも書いたけど、丈君が大きくなって(色々な意味で)振り返った時に、この寝盗られ宗介って作品が、彼の力になっていたら、戸塚担全員泣くと思う。
これからの活躍に期待したい、関ジュの推しが今いなかったので、ついつい目で追うと思います。頑張って欲しい