恋するヴァンパイアと戸塚くんの舞台
戸塚くんと言えば、毎年春の個人舞台。
これは戸塚担みんなが待ち望んでいて、ある意味お祭りみたいになっています。
始まりは熱海殺人事件でした。
主演錦織一清
戸塚くんは偉大なる先輩の胸を借りての登場です。
タバコを吸う小洒落た掠れた男感が素晴らしくて、まだ幼い感じさえする彼が時折見せる男と、中学生のような思考をもつ役柄とのギャップに悶えました。
出発は不思議な話でした。
とにかく戸塚くんの魂の解放がテーマのような、そんな舞台でした。(あくまで私の主観です)
家族を守ろうと孤軍奮闘する姿、どこかズレてるそのすがたに涙し、別れというものは、残されたものの立ち直りの方が重要なんだと、彼がジャニーズを辞めないで続けてきた決心の方が辛いんだけど、それは間違ってないと、ニッキに背中を押してもらえてるような作品でした。
広島に原爆を落とす日は、テーマも重い作品ですが、覚悟を問われた作品でした。
イケメンでインテリで鼻持ちならない役でしたが、何故か愛嬌があり、虚勢を張ったそのすがたが惨めで可愛そうでした。
ただただ愚かな人でした。
でもその愚かさは、彼の孤独とプライドとリンクするものであり、非難を浴びせる気分にはなれないものがありました。
戦争とは愚かなもの、それを一身に表現する戸塚祥太が最高にかっこ良かったです。
始終彼は軍服を着て現れますが、最後はジャンプスーツに着替えます。戦闘機に乗る為です。
自分の愛する人をこれから自分があとかたもなくなくそうとしている場所へと送ります。
そんな愚かな行為なのに、ものすごくこのシーンが美しい言葉で綴られています。
そしてこのたった一人しか出演しないこのシーンが、とても胸を打つ素晴らしい舞台でした。
寝盗られ宗介は、哀れな人でした。
いいとこの出身なのに、わざとガサツに振る舞う彼、自分が見下す人達がいないと生きていけない彼、本当は何が大切か知っているのに、正直になれない彼、そんな男の一方的な哀れみを、女が一蹴する話でした。
劇中劇はセクシーで男っぽく、とても惚れ惚れする作品でした。
どんな男が馬鹿でも、惚れてしまったら女はついていく、時には恥ずかしい面を見せてもいいんだよってメッセージを勝手にニッキから感じてました。
こんな表情をする戸塚くんを見たのは、10年ぶりかもしれないと思うほど、刺すような瞳でした。
色々な自分の置かれている環境に抗いながら生きてきた彼、でも本当は自分もものすごく閉鎖的な人です。
初演の俳優さんは、戸塚くんとは似ても似つかないビジュアルの方で、なぜこの話に戸塚くんがキャスティングされたのかはよく分かりませんが、とにかくこんな表情もするの?こんな演技もできるの?って事が沢山あって、絶望感しかないラストに、少しの希望を見出した瞬間まで見せてくれる細かな機微を演じわけられるところが、本当に素晴らしかったです。
いまだにハリーが生きている世界を想像して、大きな公園で、コリーを連れて読書をしている彼に出会いたいと思ってしまいます。
そして恋するヴァンパイア
いろいろな意見ありましたが、とても楽しかった。
始まる前に声の話を聞いていたから、ただただ心配だったけど、心から素晴らしかった。
もちろん他の演者さんに比べると、歌声が足りてないところはありましたけど、確実に進化していましたし、そこ以外は何の問題もなかったと思います。
正直オリジナルのミュージカル作品は、ちょっと残念な事が多いですけど、そんな事ちっともありませんでした。(ファンだからって大前提はあるとは思います)
映画も私は大好きだったので、彼が大切にしている事はもちろんわかってるし、やるからには自分のキャリアを無駄にしない覚悟も感じられました。
単純明快な作品は、今までの難解な作品とは違い、そこが苦手な方も多数いらしたようですが、今回の事で、以前から熱望していたヴォイトレを初めてくれた事がほんと嬉しくて、これからも出来たら続けて欲しいなと思っています。
戸塚くんが美しい歌声を手に入れたら、最強以外の何物でもないと思うのです。
あとね、やっぱり可愛い女の子と演技をしている所が見れるのは嬉しいです。
単純に嬉しいです。
もっとこういうただただ可愛い役をやって欲しいです。
可愛さと男らしさのギャップが、戸塚くんの良さでもあるので。
戸塚くんの演技仕事は本当に好きです。
毎年いろいろな姿を見せてもらって、本当に幸せだなと思います。
これからも彼が演技をする時は、1度でいいから見れますように。
そう願わずにいられません。
恋するヴァンパイア
まさかまた出会うとは本当に思ってなかったけど、なかなかのプロジェクトらしいから、そこにいつも抜擢してくれる宮沢さんありがとうございます。
戸塚祥太に惚れ込んでくれてありがとうございます。
願わくはスマッシュヒットを狙えるような、私をスキーに連れてってのような作品を彼にお願いします。
m(_ _)m